皆さん、こんにちは!名古屋の歴史と文化をこよなく愛する郷土史家です。今日は、皆さんに名古屋の知られざる魅力、徳川園(とくがわえん)について、とっておきの情報をお届けしたいと思います。
徳川園ってどんなところ?
「徳川園」と聞くと、名古屋城や熱田神宮に比べると、少し馴染みがないかもしれませんね。しかし、ここ徳川園は、尾張徳川家、つまり徳川御三家筆頭である徳川光友(とくがわみつとも)が、江戸時代中期に造営した、まさに「大名庭園」の粋を集めた場所なのです。
広大な敷地には、池泉回遊式(ちせんかいゆうしき)と呼ばれる、池を中心に園内を巡りながら景色を楽しむ様式で造られた庭園が広がっています。自然の地形を活かし、雄大な山々や滝、清流を思わせるように巧みに表現された景観は、訪れる者の心を癒し、思わずため息をついてしまうほどの美しさです。
ここがすごい!徳川園の隠れた魅力
さて、ここからが郷土史家としての腕の見せ所です。地元の人でも意外と知らない、徳川園の「隠れた名所」をいくつかご紹介しましょう。
- 大草(おおくさ): 庭園の北側に広がる、起伏に富んだ地形と松の緑が織りなす景観です。まるで山野に分け入ったかのような自然の力強さを感じさせます。特に秋の紅葉の時期は、鮮やかな色彩が園全体を彩り、息をのむような美しさです。
 - 龍仙湖(りゅうせんこ): 徳川園の中心となる大きな池です。この池には、かつて大名たちが船を浮かべて遊んだとも言われています。池のほとりを散策しながら、水面に映る木々の影や、時折顔を出す鳥たちを眺めるのは、まさに至福のひとときです。
 - 紅葉橋(こうようきょう): 龍仙湖にかかる、風情ある木造の橋です。この橋の上から眺める紅葉は格別で、名前の通り、秋には一面の紅葉に包まれます。渡るだけで、まるで絵画の世界に入り込んだかのような気分になれるでしょう。
 - 徳川林泉(とくがわりんせん): 庭園の北東部にある、より自然に近い雑木林です。都会の喧騒を忘れ、静寂の中で深呼吸をしたいときにおすすめの場所です。野鳥のさえずりを聞きながら、ゆっくりと散策を楽しめます。
 - 源氏物語絵巻(げんじものがたりえまき): 徳川園内には、源氏物語をテーマにしたエリアもあります。登場人物や場面をイメージした植栽や景観は、物語の世界観を忠実に再現しており、文学好きにはたまらない隠れたスポットです。
 
徳川園を訪れる前に知っておきたいこと
服装について
徳川園は、四季折々の自然を楽しむことができる庭園です。特に春の桜、秋の紅葉の時期は大変美しいですが、園内は起伏がある場所もありますので、歩きやすい靴は必須です。夏は日差しが強いので、帽子や日焼け止め、冬は冷え込むこともあるので、暖かい服装でお越しください。
行き方
- 電車: 名古屋駅からJR中央本線で「大曽根(おおそね)」駅まで約5分。大曽根駅から徒歩約10分です。名鉄瀬戸線でも「大曽根」駅まで行けます。
 - バス: 名古屋駅からは、市バス「幹名駅1」(名鉄バスセンター発)に乗り、「徳川園新出来(しんでき)町」バス停で下車、徒歩約2分です。
 
食事について
徳川園の敷地内には、「茶屋 徳川茶屋」があります。こちらで、庭園を眺めながら抹茶と和菓子を楽しめます。軽食もありますので、庭園散策の合間に休憩するのにぴったりです。 また、徳川園の周辺には、大曽根駅周辺を中心に、様々な飲食店があります。名古屋名物の「ひつまぶし」や「味噌カツ」などが味わえるお店も多いので、園を出た後に探してみるのも楽しいでしょう。
費用について
- 入園料: 一般300円(高校生以上)
- ※65歳以上の方、障害者手帳をお持ちの方は無料となります。
 
 - 開園時間: 9:30〜17:30(入園は17:00まで)
- ※季節やイベントによって変更される場合があります。
 
 - 休園日: 月曜日(月曜日が祝日の場合は翌火曜日)、年末年始(12月29日~1月1日)
 
おおよその費用目安(一人あたり):
- 交通費: 名古屋市内からの移動であれば、片道200円~300円程度。
 - 入園料: 300円
 - 飲食代: 抹茶と和菓子で1,000円~1,500円程度。ランチを考慮すると、さらに1,500円~2,500円程度。
 
合計: 2,000円~4,000円程度で、ゆったりと一日楽しむことができます。
まとめ:徳川園で味わう、知られざる名古屋の風情
徳川園は、名古屋の喧騒から離れて、静かに日本の美しい庭園文化に触れることができる、まさに「隠れた名所」です。都会にいながらにして、自然の雄大さと人工の繊細さが調和した、別世界を体験できます。
歴史好きの方はもちろん、自然を愛する方、そして「ちょっと人と違う場所に行ってみたい」という好奇心旺盛な皆さんにも、心からおすすめします。
ぜひ、次の名古屋旅行の際には、この徳川園を訪れて、あなただけの「隠れた名所」を見つけてみてください。きっと、忘れられない思い出になるはずです。
それでは、また次回のブログでお会いしましょう!
  
  
  
  
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