東京の喧騒を離れ、豊かな自然と歴史に触れたいと思ったことはありませんか? 今回ご紹介するのは、都心からわずか数時間で行ける「奥多摩」。東京の西部に広がるこの地域は、都民でさえ知らないような、驚くほど美しい自然景観と、古くからの歴史が息づく場所なのです。まるでタイムスリップしたかのような体験ができる奥多摩へ、あなたをご案内しましょう。(画像は、 https://www.okutama.gr.jp/site/sightseeing/ より引用)
Have you ever wanted to get away from the hustle and bustle of Tokyo and experience the richness of nature and history? This time we would like to introduce you to Okutama, which is only a few hours away from central Tokyo. This area, which stretches across the western part of Tokyo, is a place of amazingly beautiful natural scenery and ancient history that even Tokyo residents are unaware of. Let us take you to Okutama, a place where you can experience as if you have stepped back in time.
奥多摩って、どんなところ?
奥多摩は、東京都の西部、秩父多摩甲斐国立公園の一部を占める広大な地域です。北は埼玉県、西は山梨県に接し、南北には東京都の市町村が連なっています。この地域は、都心部とは全く異なる、雄大な自然に恵まれています。
- 雄大な山々: 都心から近いとは思えないほど、本格的な山岳地帯が広がっています。標高1,000メートルを超える山々が連なり、四季折々の美しい姿を見せてくれます。
 - 清流と湖: 美しい川が流れ、中でも「奥多摩湖」は、多摩川をせき止めて造られた人造湖ですが、その周囲の景観はまるで天然の湖のよう。湖畔のドライブやボート遊びも楽しめます。
 - 深い渓谷: 断崖絶壁が続く渓谷美も奥多摩の魅力の一つ。特に「日原鍾乳洞」や「氷川渓谷」などは、秘境感あふれるスポットです。
 - 豊かな森林: 鬱蒼とした森は、都民のオアシスとも言える存在。バードウォッチングや森林浴に最適です。
 
なぜ「隠れた名所」なのか?
奥多摩は、そのアクセスの良さにも関わらず、まだまだ多くの人がその魅力を十分に知らない「隠れた名所」なのです。
- 都心からの近さ: 電車一本でアクセスできる手軽さがありながら、そこには都会の喧騒とはかけ離れた、静かで美しい自然が広がっています。
 - 穴場スポットの宝庫: 有名な観光地ももちろんありますが、少し足を延ばすだけで、地元の人でも知らないような、静かで趣のある場所がたくさん見つかります。
 - 奥ゆかしい日本の風景: 昔ながらの農村風景、清らかな水の流れ、そして静寂。これらは、日本の原風景とも言えるもので、都会ではなかなか味わえない感動を与えてくれます。
 
初めて訪れるあなたへ:奥多摩を楽しむためのガイド
おすすめの観光名所・旧跡
奥多摩には、一口に「隠れた名所」と言っても、その魅力は多岐にわたります。ここでは、特におすすめの場所をいくつかご紹介しましょう。
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日原鍾乳洞 (にっぱらしょうにゅうどう):
- 概要: 日本でも有数の規模と美しさを誇る鍾乳洞。数十万年かけて形成された鍾乳石や石筍は、まるで別世界に迷い込んだかのよう。特に「白衣観音」と呼ばれる鍾乳石は必見です。
 - ここが隠れた名所: 東京にこんな神秘的な場所があるのかと驚くはず。夏は涼しく、冬は暖かいという、年間を通して快適に探検できます。
 - アクセス: 奥多摩駅からバス。
 - 所要時間: 洞窟内見学は約40分。
 
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奥多摩湖 (小河内ダム):
- 概要: 東京都民の水道水供給源でもある、多摩川をせき止めて造られた人造湖。周囲約47kmにも及ぶ湖岸線は、ドライブやサイクリングに最適です。ダムからの眺めは圧巻。
 - ここが隠れた名所: 湖面に映る山々の風景は、季節ごとに表情を変え、息をのむほどの美しさ。水面に色とりどりの紅葉が映る秋や、新緑が輝く春は格別です。
 - アクセス: 奥多摩駅からバス。
 - 所要時間: 湖畔散策は時間無制限。
 
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氷川渓谷 (ひかわけいこく):
- 概要: 奥多摩駅からほど近い、多摩川が削り出した美しい渓谷。エメラルドグリーンの清流と、両岸にそびえる断崖絶壁のコントラストが印象的です。
 - ここが隠れた名所: 駅からのアクセスが非常に良く、手軽に大自然の迫力を感じられます。夏にはカヌーやラフティングを楽しむ人々も。
 - アクセス: 奥多摩駅から徒歩すぐ。
 - 所要時間: 渓谷散策は時間無制限。
 
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海沢渓谷 (うみざわけいこく)・海沢七滝:
- 概要: 奥多摩の奥座敷とも言える、秘境感あふれる渓谷。大小7つの滝が連続しており、特に「不動滝」や「九条の滝」は有名です。
 - ここが隠れた名所: 整備された遊歩道があり、滝巡りを楽しむことができます。マイナスイオンをたっぷり浴びて、心身ともにリフレッシュできるでしょう。
 - アクセス: 奥多摩駅からバス、または電車で白丸駅下車後徒歩。
 - 所要時間: 滝巡りは2~3時間程度。
 
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白丸調整池 (白丸ダム):
- 概要: 奥多摩湖に流れ込む手前にある、水色の美しい調整池。ダムから流れ落ちる水しぶきも迫力があります。
 - ここが隠れた名所: 湖面の色合いが非常に美しく、写真撮影スポットとしても人気。静かで落ち着いた雰囲気を楽しめます。
 - アクセス: 奥多摩駅からバス。
 - 所要時間: 湖畔散策は30分~1時間程度。
 
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峰谷 (みねや) 周辺の棚田:
- 概要: 山の中腹に広がる、昔ながらの日本の原風景とも言える棚田。
 - ここが隠れた名所: 都会では見ることのできない、静かで美しい田園風景が広がっています。特に稲穂が黄金色に輝く秋の風景は格別です。
 - アクセス: 奥多摩駅からバス。
 - 所要時間: 周辺散策は1~2時間程度。
 
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三頭山 (むささびやま):
- 概要: 都民の森に位置する、標高1,521mの山。山頂からは富士山や南アルプスまで見渡せることも。
 - ここが隠れた名所: 都民の森には、木漏れ日の中を散策できる遊歩道があり、豊かな自然を満喫できます。ムササビの生息地としても知られています。
 - アクセス: 奥多摩駅からバス、都民の森下車。
 - 所要時間: 都民の森散策は2~3時間。登山は別途時間が必要。
 
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玉堂美術館 (ぎょくどうびじゅつかん):
- 概要: 日本画家・川合玉堂の旧居兼アトリエを美術館にしたもの。周辺の自然と調和した美しい庭園も魅力です。
 - ここが隠れた名所: 奥多摩の自然からインスピレーションを得た作品群は、静謐な空間で鑑賞できます。静かに芸術に触れたい方におすすめ。
 - アクセス: 奥多摩駅から徒歩。
 - 所要時間: 美術館見学は1~2時間。
 
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古老山 (ころうやま)・城山 (しろやま):
- 概要: 奥多摩湖周辺に点在する、比較的低山ながらも眺望の良い山。山頂には古くからの城跡がある場所も。
 - ここが隠れた名所: 整備された登山道があり、気軽にハイキングを楽しめます。山頂からの奥多摩湖の眺めは、まさに隠れた絶景です。
 - アクセス: 奥多摩駅からバス。
 - 所要時間: ハイキングは2~3時間程度。
 
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木材産業の歴史に触れる:
- 概要: 奥多摩は古くから林業が盛んな地域。駅周辺や山間部には、昔の木材運搬に使われた遺構などが残されている場所もあります。
 - ここが隠れた名所: 地元の歴史や文化に触れることができる、知る人ぞ知るスポット。地域の人々の暮らしに思いを馳せることができます。
 - アクセス: 各地区によって異なるため、事前に要確認。
 
 
食事:何を食べたらいい?
奥多摩でぜひ味わってほしいのは、その土地ならではの食材を使った料理です。
- わさび: 奥多摩は、日本でも有数のわさびの産地。採れたての新鮮なわさびを使った「わさび丼」は絶品! 鼻にツンとくる辛さと、風味豊かな味わいは格別です。
 - 鮎 (あゆ): 夏になると、清流で獲れた新鮮な鮎を塩焼きで味わえます。香ばしい香りと、ほのかな甘みがたまりません。
 - そば: 奥多摩の湧き水で打ったそばは、風味豊かでコシがあります。冷たいそばも温かいそばもおすすめです。
 - ジビエ: 山菜やきのこ、鹿肉や猪肉などのジビエ料理を提供するお店もあります。山の恵みを存分に味わってください。
 - 地元野菜: 旬の野菜を使った素朴な家庭料理も、奥多摩の魅力です。
 
服装と持ち物:準備しておきたいこと
奥多摩は、都心よりも気温が低い傾向があります。また、山間部では天候が急変することもありますので、しっかりと準備をしましょう。
- 服装:
- 重ね着できる服装: 気温調節ができるように、Tシャツの上にフリースや薄手のダウンなどを重ね着できるスタイルがおすすめです。
 - 歩きやすい靴: スニーカーやトレッキングシューズは必須です。ヒールのある靴やサンダルは避けましょう。
 - 雨具: 折りたたみ傘やレインコートは必ず用意しておきましょう。
 - 帽子: 夏場は日差しが強いので、熱中症対策に帽子があると便利です。
 
 - 持ち物:
- 飲み物: 特に夏場は、こまめな水分補給が大切です。
 - 軽食: 長時間ハイキングをする場合や、お店が少ない場所へ行く場合は、おにぎりやパンなどの軽食があると安心です。
 - 虫よけスプレー: 夏場は虫が多いので、対策をしておくと快適に過ごせます。
 - タオル: 汗を拭くためや、急な雨の際に役立ちます。
 - カメラ: 美しい景色を写真に収めるために忘れずに。
 - 現金: 山間部ではクレジットカードが使えないお店もあります。
 
 
アクセス:どうやって行くの?
奥多摩へは、電車でのアクセスが便利です。
- 電車:
- JR青梅線: 新宿駅から「特急おうめ」または「ホリデー快速おくたま」を利用すると、約1時間~1時間半で奥多摩駅に到着します。普通列車でも乗り換えなしでアクセス可能です。
 - 奥多摩駅: 奥多摩観光の玄関口となる駅です。ここからバスや徒歩で各観光地へ向かいます。
 
 - バス:
- 奥多摩駅からは、西東京バスが運行しています。日原鍾乳洞、奥多摩湖、都民の森など、主要な観光地へバスで行くことができます。バスの運行本数は限られている場合があるので、事前に時刻表を確認しておくと良いでしょう。
 
 - 車:
- 車でのアクセスも可能ですが、道が狭い場所や、紅葉シーズンなどは渋滞することもあります。また、駐車場が限られている場所もあるので注意が必要です。
 
 
費用:どのくらいかかる?
奥多摩旅行の費用は、どこに宿泊するか、何を食べるか、どこを訪れるかによって大きく変わります。あくまで目安として参考にしてください。
- 交通費:
- 新宿駅から奥多摩駅までの往復(普通列車利用):約2,000円~3,000円程度。
 - 奥多摩駅からのバス代:片道数百円~千円程度(目的地による)。
 
 - 観光施設入場料:
- 日原鍾乳洞:大人 1,200円程度。
 - 玉堂美術館:大人 1,000円程度。
 - その他、無料の自然景観スポットも多数あります。
 
 - 食費:
- ランチ:1,000円~2,000円程度。
 - ディナー:2,000円~4,000円程度。
 
 - 宿泊費:
- 奥多摩には、国民宿舎やペンション、キャンプ場などがあります。
 - 1泊2食付き:8,000円~15,000円程度。
 - キャンプ場利用:数千円程度。
 
 
【1泊2日モデルケース】
- 交通費: 3,000円
 - 昼食(1日目): 1,500円
 - 入場料(日原鍾乳洞): 1,200円
 - 宿泊費(1泊2食): 10,000円
 - 昼食(2日目): 1,500円
 - バス代(往復): 1,000円
 - 合計: 約18,200円
 
※これはあくまで一例です。上記以外にお土産代などがかかります。
奥多摩の魅力:隠された宝物を見つけよう
奥多摩は、ただ美しい自然があるだけの場所ではありません。そこには、悠久の時を経て形成された大地の営み、そして、その大地と共に生きてきた人々の営みが息づいています。
- 五感を研ぎ澄ませる体験: 澄んだ空気、鳥のさえずり、川のせせらぎ、木々の匂い。都会では失われがちな、本来人間が持っている感覚を呼び覚ましてくれます。
 - 歴史との出会い: 古くから人々の暮らしがあった証、自然の神秘。それらは、訪れる人々に静かに語りかけてきます。
 - 自分自身と向き合う時間: 静寂の中で、普段忙しくて見失いがちな自分自身と向き合う貴重な時間を持てるでしょう。
 
奥多摩は、あなたの中に眠る「探求心」をくすぐる場所です。地図を広げて、自分だけの「隠れた名所」を探してみてはいかがでしょうか。きっと、忘れられない感動と発見が、あなたを待っています。
  
  
  
  

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