横浜を訪れる皆さん、こんにちは! 歴史と文化に彩られたこの街で、地元の人々もまだ知らないような、とっておきの場所へ皆様をご案内しましょう。今回ご紹介するのは、横浜市中区に広がる広大な日本庭園、「三溪園」です。
三溪園とは?
三溪園は、実業家であり美術品収集家でもあった原三溪(はらさんけい)が、明治39年(1906年)に開園した、約17万5千平方メートルもの広大な日本庭園です。彼は、全国から集めた歴史的建造物を園内に移築・復元し、四季折々の自然と調和させるという、壮大な構想を実現しました。単なる庭園ではなく、日本の歴史と文化を体験できる、まさに「生きた博物館」なのです。(画像は https://www.sankeien.or.jp/around/course/course03/ より引用)
Sankeien is a vast Japanese garden of approximately 175,000 square meters that was opened in 1906 by Sankei Hara, a businessman and art collector. He realized his grand vision of relocating and restoring historical buildings collected from all over Japan to the garden and harmonizing them with the natural beauty of the seasons. It is not just a garden, but a “living museum” where visitors can experience Japanese history and culture.
なぜ「隠れた名所」なのか?
横浜には、みなとみらいや中華街といった、誰もが知る観光スポットがたくさんあります。しかし、三溪園は、その圧倒的なスケールと歴史的価値にも関わらず、意外と地元の人々でさえ、その奥深さや魅力の全てを知らない、という側面があります。広大な敷地には、数多くの見どころが点在しており、じっくりと時間をかけて巡ることで、初めてその真価を実感できるのです。
初めて訪れる方へのガイド
1. 行き方
- 電車:
- JR根岸線「山手駅」または「石川町駅」から、徒歩約20分。緑豊かな坂道を登っていくのも、風情があります。
 - JR・京浜急行線「横浜駅」から、市営バス158系統「三溪園」行きに乗車(約40分)。バス停「三溪園」下車すぐ。
 - みなとみらい線「元町・中華街駅」から、市営バス8系統「三溪園」行きに乗車(約20分)。バス停「三溪園」下車すぐ。
 
 - 車: 首都高速道路「港南台IC」または「新山下IC」から約15分。駐車場(有料)も完備されています。
 
2. 入園料と開園時間
- 入園料: 大人 700円、小・中学生 200円 (2024年5月現在)
- ※紅葉や桜の時期など、特別公開期間中は料金が変更される場合があります。
 
 - 開園時間: 午前9時~午後5時(最終入園は午後4時30分)
- ※時期によって開園・閉園時間が変更されることがありますので、公式サイトでご確認ください。
 
 
3. おすすめの服装と持ち物
- 服装:
- 三溪園は広大で、園内を散策するにはかなりの距離を歩きます。履き慣れた歩きやすい靴は必須です。
 - 春や秋は過ごしやすいですが、夏は日差しが強く、冬は風が冷たくなることもあります。季節に応じた服装を心がけましょう。日焼け止めや帽子、夏はうちわなども役立ちます。
 - 園内にはベンチなども点在していますが、休憩する場所を確保するために、簡単なシートがあると便利です。
 
 - 持ち物:
- カメラ:美しい景観や歴史的建造物を記録するために。
 - 飲み物:特に夏場は熱中症対策として、こまめな水分補給が大切です。園内にも売店はありますが、持参すると安心です。
 - 虫よけスプレー:夏場は蚊などがいることもあります。
 - 小銭:売店や自動販売機で利用できます。
 
 
4. 園内の見どころ(定番から穴場まで)
三溪園には、国の重要文化財に指定されている17棟の歴史的建造物が移築・復元されています。それぞれの建物に、かつての暮らしや歴史が息づいています。
- 旧燈明寺本堂: 19世紀初頭に建てられた、重厚な仏堂。力強い建築様式は、訪れる者を圧倒します。
 - 旧矢矼家住宅: 船大工の家として建てられた、茅葺屋根の民家。当時の生活の様子を垣間見ることができます。
 - 横笛庵: 閑静な茶室。静寂な空間で、心を落ち着かせることができます。
 - 金照閣: 徳川家康の孫娘、千姫の化粧料だったという華やかな建物。
 - 聴秋閣: 徳川秀忠の妹、常照院の別荘だったという、優美な楼閣。
 - 蓮華院: 臨済宗の寺院。静かな境内は、散策にぴったりです。
 
【地元の人も知らない? 穴場ポイント】
- 新緑や紅葉の時期の「霧」。 湿度が高い日や雨上がり、早朝など、園内に霧が立ち込めると、幻想的な雰囲気に包まれます。特に、池の水面や古建築に霧がかかる様子は、まるで絵画のようです。
 - 園内を流れる小川のせせらぎ。 都会の喧騒を忘れさせてくれる、心地よい音色です。
 - 季節ごとの花々。 桜や紅葉はもちろん、梅、ツツジ、アジサイ、ハスなど、一年を通して様々な花が咲き誇ります。特に、旧燈明寺三重塔の周辺の桜や、梅園の梅は見事です。
 - 「茶屋」での一息。 園内にはいくつか茶屋があり、抹茶や和菓子を味わいながら、庭園の景色をゆっくりと楽しめます。特に、中心部にある「茶寮」は、落ち着いた雰囲気でおすすめです。
 - 「大乗橋」からの眺め。 園内を一望できる、絶好の撮影スポットです。
 
5. 食事
園内には、茶屋やレストランがいくつかあります。
- 茶寮(さりょう): 庭園を眺めながら、お蕎麦やうどん、抹茶などを楽しめます。
 - 三溪園売店: 軽食やお土産などを販売しています。
 
また、元町・中華街が近いので、そちらで食事を済ませてから三溪園を訪れるのも良いでしょう。
6. 費用(目安)
- 交通費:
- 横浜駅からの往復バス代: 約600円~800円
 - 電車賃: 区間により異なる
 
 - 入園料: 700円 (大人)
 - 飲食費:
- 抹茶と和菓子: 500円~1,000円程度
 - 軽食: 800円~1,500円程度
 
 - お土産代: お好みで
 
合計(一人あたり、最低限の場合): 約2,000円~3,000円程度
※これはあくまで目安です。移動手段や飲食の内容によって変動します。
まとめ
三溪園は、都会の喧騒から離れて、日本の伝統的な美しさや歴史に触れることができる、特別な場所です。四季折々の自然が織りなす風景と、歴史的建造物が調和した空間は、訪れる人々を魅了します。
今回ご紹介した「隠れた名所」の数々を巡りながら、あなただけの特別な発見をしてみてください。きっと、横浜での旅が、より一層豊かなものになるはずです。
さあ、あなたも三溪園で、時を忘れるようなひとときを過ごしてみませんか?
  
  
  
  

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